2015年2月20日金曜日

南伊勢町立病院での研修、志摩地域医療交流会。

南伊勢町立病院で地域研修をしております。多職種との距離が近く、とても楽しく研修ができています。志摩病院にも何名か患者様を紹介し、いつもと逆の立場から志摩病院を見ることができました。
2月19日、阿児アリーナにて志摩の地域医療を考える会があり、お話を聞いてまいりました。立食形式で志摩の郷土料理を楽しみながら、多方面から志摩の医療にかかわる方が参加され、様々な意見や考え方を知る貴重な機会となりました。どんどんと盛り上がりを見せていく様子を考えさせられました。


2月18日は、研修報告会と題し、南伊勢町立病院での経験を報告させていただきました。事務、医療スタッフの方々が忙しい中20名近く参加していただきました。
3週間と短い期間でありましたが、密度の濃い貴重な経験が多くできたと振り返ることができました。
研修までは、県立志摩病院も土地柄、初期研修の「地域研修指定」として十分かと考えていたのですが、外来を担当させてもらう上で考えを改まりました。設備やシステムは勿論ですが、利用される患者様の希望が特に異なる点が、両者の大きな違いかと思います。志摩病院ではある程度待ち時間を経ても、専門領域診療と精密な検査を希望される患者様が多いですが、南伊勢町立病院では、半分クリニック的な受診の気軽さと地域との近い距離感があるなと実感させられました。家庭医療や地域医療の座学では学べないことに気づくことができました。


2015年2月8日日曜日

南伊勢町立病院での地域研修

 研修医2年目の坪谷尚季です。2月からは三重県内の南伊勢町立病院で地域医療研修をしております。
 地域医療振興協会内の施設の中から研修先を選択することもできますが、今回は志摩病院自体から比較的近い病院を選ぶこととしました。南伊勢町立病院では、この病院自体で急性期疾患の入院治療もしていますが、志摩病院で急性期治療が終わった後の、療養期の受け入れもしていただいている病院です。今までの研修ローテートで他県にて地域医療研修をしてきましたが、今回は志摩との医療連携の視点からも三重県の「地域を知る」ことになり、毎日とても興味深い経験ができています。

南伊勢町は2005年に南島町と南勢町が合併してできた町で、面積はとても広いですが、約15000人の人口の45%が高齢者という街です。下の写真は高台からの写真ですが、英虞湾のリアス式海岸に面していて、写真に写る海の複数の対岸も南伊勢町です。


研修内容は、一般外来、往診、病棟が主となりますが、消防署研修や訪問看護研修など多くのプログラムを用意していただいています。三重大学医学部3年生も授業の一環で往診見学に来るようで、地域住民の皆様や医療スタッフもとても暖かく協力的です。




さて本日は、南伊勢町庁舎で、「ともに考えよう!南伊勢町の地域医療」と題した地域住民を交えたシンポジウムとワークショップ(ワールドカフェ方式)が開催されました。
三重大学医学部の地域医療学講座と人文学部が協働して、受療形態のアンケート調査を一年前に行っており、地域住民にとっても今後の医療の在り方は関心の強い話題となっているようでした。会場は超満員でした。個人的には、南伊勢町の現状をデータを交えて深く知ることができ、またワークショップでは住民ならではの実現可能となり得る良案がいくつも出てきていました。


医学だけでなく、医療について、学んで考えて実践する、ができる研修期間と考えています。3週間と短い期間ですが有意義に過ごしたいと思います。